日比野克彦展 on 生田緑地

 本日、7月20日から10月6日まで近所の「岡本太郎美術館」にて日比野さんの展示会が開かれます。
 
    展示会に先立って12日、14日と17日の3回インスタレーション・・・・公開制作・・・・が開かれましたの
    で見学してきました。(30人ほどの観覧者で、もっと中学生や高校生に見せたいと思いました。残念)
 
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    1988年に日比野さんのステンドグラス制作をお手伝いして以来の再会でした。当時(25年前)、
    日比野さんが「僕も制作に参加したい」との意向で、「それじゃ絵付けをしてください」との方針を決
    めました。 僕が手渡した絵付け用の筆を持った彼は暫く考え込み「無理ですね! 手で直に・・・・
    グリザイユ、酸化鉄の絵具・・・・塗って良いですか」と直ぐに判断しました。
 
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    このとき、僕は・・・・やっぱり天才やなぁ、”瞬時に行える作業ではない”と直ぐに判断し、身体ごと
    ぶつかるという表現手段に変える・・・・「それで行きましょ!」と即答しました。
 
    当然、手や洋服は汚れましたが、ざっくりしたラフな作品に仕上げることが出来ました。2日程の作
    業だったと思いますが、この経験は僕の後の制作スタイルにも影響を及ぼすしています。
 
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     この17日の公開制作を終えて日比野さんは、「それぞれの日の1枚目の作業はその日の絵に向
     かう行動・・・絵を描くという行為・・・を身体に覚え込ませるトレーニングです」と言ってました。
 
     スポーツと一緒で、準備運動をしながらその日の体調を判断し、練習パターンを決めるのと一緒
     かも知れません。僕も ”絵を描く” という行動は日常生活の中で特殊な行為であり、毎日の生活
     から生じる煩悩を無に戻さねば、描き始めることは難しいと思っています。